紙オタクのオタク語り

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シミックネクサスの夏の帳弱くないか?弱くないかぁ?弱い!! mtg

皆さんこんにちは、アイヤイヤーです。


今回はシミックネクサスにおける夏の帳の弱さと、よく入れ替えられる対象になる否認との違いを語っていこうと思います。

正直、シミックネクサスの夏の帳は本当にご都合カードなので嫌いなのですが、なるべく感情を入れずに論理的に語ることを心がけていきます。










1.シミックネクサスの夏の帳が弱いたった一つの理由
2.違いの掘り下げ
3.終わりに










1.シミックネクサスの夏の帳が弱いたった一つの理由

まず始めにですが、夏の帳自体は非常に優れたメタカードです。

ただ、それはあくまでも積極的に攻める(驚異を展開する)デッキに限った話です。

今回の話はシミックネクサスという受け身の極地の様なデッキでの話です。



どうしてシミックネクサスの夏の帳が弱いか?と言うと理由はとても簡単です。


なぜなら「夏の帳」は「否認」ではないからです。

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義務教育を終えて日本語読める皆さんなら、「こいつはなにを当たり前のことを言ってるんだ?」と思われると思いますが、ここでの「夏の帳」や「否認」が指しているのは個別のカードではなく、これらのカードの本質的な役割です。


「夏の帳」の(シミックネクサスで期待される大まかな)役割はキャントリ付きの打ち消しに対するカウンターであり、言わば打ち消しの打ち消しという受動的な干渉です。

それに対し、「否認」は相手の驚異を打ち消すことも、こちらの驚異に対する打ち消しを打ち消すことも出来、能動的、受動的な両方の干渉を行うことができます。





2.違いの掘り下げ

1.で役割の違いを上げましたが、実践ではどのような差があるのでしょうか?

最もこの差が分かりやすいマッチの1つとして、シミックネクサスミラーが存在します。


シミックネクサスミラーでは主に荒野の再生、タミヨウ、ネクサスを通せるか?が勝敗に直結しています。

もしも貴方がサイドボードの否認の代わりに夏の帳を採用していれば、相手の荒野の再生、タミヨウの着地を許し、ネクサスを打ち消せずに負けてしまうでしょう。


しかし、夏の帳は1マナで打ち消しを対策できるから荒野の再生を通すのに有利じゃん!と思われるかもしれません。

確かに一理ありますが、夏の帳は受動的な打ち消しであるため、夏の帳を唱える時はなんらかの能動的なアクション(大抵ソーサリータイミング)と合わせることになります。

結果相手は否認を2枚構えていれば良く、下手に動けばマナがフルタップのままターンを返すことになり、そのまま返しでコンボを決められて負けてしまいます。

もし、否認を採用していれば長期戦に持ち込むことが出来ますが、夏の帳を採用していれば時間が経つほど相手に驚異を通され負ける可能性が増えてしまいます。



また、シミックネクサスミラーは先手が2tにマナ加速を行うことで先3に荒野の再生、タミヨウといった勝敗を決めうる4マナアクションを仕掛けることが可能であり、後手は2マナから打ち消しやバウンスを要求される為先手有利のマッチアップです。

そんな先手有利なミラーにおいて、否認は大事な後手の有効札であり、夏の帳ではこの役割を果たすことが出来ません。



シミックネクサスミラーというマッチアップでは、一見軽さにより夏の帳の方が有効に見えますが、より役割の多い否認の方が有効だと考えられます。




他に差が分かりやすいマッチアップとしては、「時を解すものテフェリー」(以下3テフェ)を擁する相手とのマッチアップがあります。


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荒野の再生を概ね機能不全に陥れるこのカードはシミックネクサスの天敵です。

その為サイドボードではこのカードに対処出来るカードを追加したいですが、夏の帳では対処することが出来ません。


それどころか、エスパーPWコンとのマッチアップで、相手の否認やドビンの拒否権の対策として夏の帳をサイドインした日には、3マナのハゲの黒光りする頭を見つめながら、手札で夏の帳をプルプルさせることになるでしょう。


あくまで相手のアクションに対応するこのカードは、3テフェに対して絶望的に相性が悪く、3テフェが1度着地すればキャントリすることすら困難となります。

確かにアズカンタや荒野の再生に対して、3テフェのバウンスに耐性持たせることも可能ですが、着地する前に唱える必要があるので相手は+1から入り、次のターンにバウンスすれば良いだけです。


ただでさえ3テフェに弱いのに、サイドボードで更に弱くなるならそれはデッキではなく紙束を名乗るべきでしょう。




ここまでで、シミックネクサスにおける「夏の帳」が「否認」よりなぜ弱いか?をかなり語ってきましたが、もちろん夏の帳にも強みがあります。


それは「ドビンの拒否権」、「エリマキ神秘家」に対しては否認よりも強いという点です。


しかし、ドビンの拒否権を採用するデッキは=青白を含むデッキであり、十中八九3テフェを採用しています。

その為、こちらの強みは無いに等しいです。


ではエリマキ神秘家は?と言えば、確かに否認で打ち消せませんが大した問題にはなりません。

なぜなら新規カードの霊気の疾風で打ち消せる(トップに送り返せる)からです。

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それに、エリマキ神秘家が採用されているデッキをあげればバントランプ、シミックランプ、ティムールエレメンタル(ランプ)といったところでしょう。

ティムールエレメンタルにエリマキ神秘家が入るかと言われると怪しい気がします。


ではバント、シミックランプはと言えば、バントランプはほぼほぼ3テフェを採用しているのでサイドインすることが出来ません。



シミックランプならば3テフェに邪魔されることはなく、集団強制を弾くこともできる夏の帳は大活躍間違いなし!
そう思って夏の帳を入れるのは大きな間違いです。



夏の帳+荒野の再生+4ランドの中々良い初手を貴方はキープしたとします。

相手は1tマナクリ→2tマナクリor発現する浅瀬で土地加速→3tニッサで殴ってきました。


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夏の帳でニッサは止まりません。
夏の帳では相手の能動的なアクションに対して為す術がないのです。





3.終わりに

冒頭でも述べた通り、Twitterで流れてくるレシピやツイートをみると、夏の帳が否認の上位互換の様な採用のされ方をしている様に感じられます。

しかし、少なくともシミックネクサス(そして恐らく他の受け身寄りなデッキ)では、「夏の帳」では「否認」に求められる役割をこなせず、「否認」を採用する必要があると考えています。


大事な事は夏の帳と否認は役割似てそうだから交換できそう!と思うのではなく、カードの向こう側(そのカードの本質的な役割)が何であるかを考えることだと思います。


もしこれを読んだ上で、いやいやシミックネクサスの夏の帳はこういう理由があって否認よりも優れているよ!という考えの方が居られましたら、Twitterのリプライやdmで意見を頂ければ嬉しいです。








今回はここまでです。

感情論で言えば、1mm足りとも否認より強い要素が無い、夏の帳を採用しているシミックネクサスとのミラーに負けたらぶち切れそうなので早く抜いて欲しいです。

因みに、私はシミックネクサスの夏の帳は弱いと思っているので1回も採用していませんまる




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